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イベントレポート

エントリーチーム座談会 まちだ○ごと大作戦の課題と可能性(前編)

 まちだ○ごと大作戦で具体的な取り組みを始めていたり、企画を練り上げていたりという方々がそれぞれの取り組みについて情報共有して、ヒントをつかんでもらおうと座談会が開かれました。
参加したのは、作戦名「第3回あいはら夜祭り」「ボッチャでパラリンピック選手大作戦」「鶴川の茅葺き古民家から日本の文化を発信する!大作戦」「まちだへようこそ!外国語でOmotenashiプロジェクト」「成瀬お助け隊」「まちだBUZZストリートフェスティバル」「まちだマルごと盛り上げ隊」の7チームのメンバーで、市民協働フェスティバル「まちカフェ!」のコーディネーターなどを務めているNPO法人「市民プロデュース」の平田隆之さんが進行役を務めました。(2018年8月3日取材)

 前編はエントリーの経緯と取り組みの内容を紹介します。(以下敬称略)

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◆どんな人たちがエントリーしているの?

平田 この座談会そのものが情報発信となります。みなさんの活動や企画を共有してもらい、それぞれのヒントになれば。主催者としても、○ごと大作戦をより良く進めていくためのヒントにしたいとのことです。ではそれぞれ自己紹介をお願いします。取り組みについては後で話してもらいますので、普段何をしているか、なぜ○ごと大作戦に参加しようと思ったかなどをお話しください。

武田(まちだへようこそ!外国語でOmotenashiプロジェクト) こういう活動に参加するのは初めて。3年前に定年退職し、市民大学の英会話に参加していて、仲間から誘われこの活動に参加した。まだ○ごと大作戦の仕組みは分かってないが、積極的に取り組んでいきたい。

「まちだへようこそ!外国語でOmotenashiプロジェクト」の武田さん
「まちだへようこそ!外国語でOmotenashiプロジェクト」の武田さん

戸田(同) 英語でおもてなしを「Welcome to Machida Omotenashi」と訳しています。国際交流センターでボランティア活動しており、2020年のオリンピックを前に、他の市は来日する外国人への対応としていろいろと準備している中、町田はどうするのかなと思っていたら、広報でまちだ○ごと大作戦の案内を見て、誰も動かないなら自分がやろうと思いました。外国の方のおもてなしをするボランティア講座には、町田市民も約200人が参加しているが、活動の場はないので、この人たちを巻き込んで外国の方をおもてなししようと思っています。

「まちだへようこそ!外国語でOmotenashiプロジェクト」の戸田さん
「まちだへようこそ!外国語でOmotenashiプロジェクト」の戸田さん

石川(鶴川の茅葺き古民家から日本の文化を発信する!大作戦) 鶴川にある実家の古民家をレンタルスペースとして貸しています。しかし、もっと地元の人々に使ってもらい、日本文化の発信もしていきたいと思い、ワークショップを開いたりしていたが、コストもかかるので、支援してもらえればと思って参加しました。

「鶴川の茅葺き古民家から日本の文化を発信する!大作戦」の石川さん
「鶴川の茅葺き古民家から日本の文化を発信する!大作戦」の石川さん

玉木(成瀬お助け隊) 成瀬に住んでいて、160人ぐらいの男性が参加するオヤジの会をやったり、成瀬の自然の会、趣味としてシニアのフライフィッシングの会、バンドなどをしたりして日々過ごしています。地域のために生活支援の重要性を感じ、その支援のため参加しました。

「成瀬お助け隊」の玉木さん
「成瀬お助け隊」の玉木さん

田村(まちだBUZZストリートフェスティバル) 元々音楽サークルの集合体50人ぐらいで、年に二度イベントをやっています。市民を巻き込んだイベントをやりたいと思って、○ごと大作戦を知り、単独でエントリーしようと思ったら、作戦会議で同じ考えの仲間と出会えました。

松崎(同) 八王子に住んでいます。町田の介護の専門学校で教員やっていました。私自身、現役のがん患者で、がん啓発に取り組んでいますが、がん啓発というと深刻な感じになってしまったり、お涙ちょうだい的になってしまったりするので、楽しくやろうとフェス形式でイベントをやっています。それを広げたいと思って、○ごと大作戦に参加して、仲間と知り合いました。

「まちだBUZZストリートフェスティバル」の田村さん(左)、松崎さん(右)
「まちだBUZZストリートフェスティバル」の田村さん(左)、松崎さん(右)

小河原(同) 原町田に住んでいます。音楽業界で仕事をやっていた時に、不況で業界も先細りして悶々としているなか、仙台の定禅寺ジャズフェスティバルを見に行きました。街中でアマもプロも参加して、フジロックのような音楽フェスを無料でやっていてすごく感動して、町田でもできるんじゃないかと思い、○ごと大作戦に参加しました。

「まちだBUZZストリートフェスティバル」の小河原さん
「まちだBUZZストリートフェスティバル」の小河原さん

小木曽(ボッチャでパラリンピック選手大作戦) 障がい者の通所施設で働いています。ボッチャというパラリンピック正式種目に目をつけて、ボッチャのイベント始めました。障がい者でも高齢者でも誰でも参加できるこのスポーツを町田市全域で広め、地域で顔の見えるつながりや、災害時に協力し合える関係づくりができないかと思い、参加しました。

「ボッチャでパラリンピック選手大作戦」の小木曽さん
「ボッチャでパラリンピック選手大作戦」の小木曽さん

野戸(第3回あいはら夜祭り) 4月に○ごと大作戦の第1号として「あいはら夜まつり」を開催しました。相原はへんぴなところだけど、自然が豊かでいいところなんです。個性的ないい店があるのに、地元でも知られていなかったりしたので、スタンプラリーの仕組みを取り入れ、お店も含めた地域の紹介を行いました。しかし、相原地区だけではマーケットが小さいので、外から人を呼びたいと思い、イベントを考えていました。その時、○ごと大作戦と出会って、企画を練り上げていったら○ごと大作戦の第1号になりました。

「第3回あいはら夜祭り」の野戸さん
「第3回あいはら夜祭り」の野戸さん

関(同) 土木関連に携わり、大学の非常勤講師もしています。仕事の傍らアウトドア系 の遊びも大好きで、ウェルカムto相原の活動では、竹を使ったツリーハウスを設計したり、サイドカーにも乗っています。相原の魅力を知ってもらいたいと思い、参加しました。

「第3回あいはら夜祭り」の関さん
「第3回あいはら夜祭り」の関さん

◆取り組みの内容は?

平田 みなさんバラエティーに富んでいて素晴らしいですね。音楽はすぐジョイントできたりしていいなと思いました。では、どんな取り組みを考え、実施しようとしているかお話しください。

戸田 町田を訪れる外国の方に町田で快適に過ごしていただきたい。英語で案内したり、商店街ではメニューや看板の英文化していきます。また、外国の方に来ていただくための町田の魅力の情報発信や、さらにボランティアのスキルアップにも取り組んでいます。ただ、やりたいこととニーズには需給のギャップがあると感じています。他の◯ごと大作戦の提案グループと我々のグループが、外国人という切り口でコラボレートできないかとも思っています。

平田  ロンドンの事例ですが、ビートルズゆかりの地を案内する個人のガイドさんが、インターネットを通じて世界中の観光客とつながり、人気になっている例があります。ネットを活用した情報発信も大事になりそうですね。

石川 先日、バラエティー番組の「出没!アド街ック天国」にうちの古民家が紹介されました。好きな人はネットで調べたりしていらっしゃるんですが、古民家を維持していくうえでいろいろな人とのつながりが大事だと思い、特に地元の方の協力が大事だと思いました。地域のお花や書道の先生が古民家で教えることが定期的にできれば理想です。まずは認知してもらうためにイベントを開いていて、9月には線香花火や竹細工のワークショップ、地元のシンガーを招いたミニライブを開きます。音楽と古民家は合うと思うので特に力を入れていきたい。興味のある方とは積極的につながりたい。民泊やシェアハウスといったことも考えており、外国からの観光客の集客もできると思います。

平田 機材とかは持ち込みですか?

石川 防音設備はありませんが、周りに民家がないので、アコースティックなものなら大丈夫です。

玉木 妻ががんで手術して、さらに股関節が悪くなるなど、3カ月ぐらい一人で全部やらなければいけなくなったんです。家事をほとんどやってこなかったので、義理の娘を頼んだんですが、気を遣って長くは続かない。これは大変だと思って、成瀬に生活支援の仕組みを作ろうと思いました。成瀬は住民の31%が高齢者で、自治会の加入率は33%で、自治会に入らない人が多く、自治会が接着剤になっていない。一つの自治会では担えないんです。そこで、「町田の生活支援の現状」のセミナーを開催し、賛同者13人ぐらいで生活支援の仕組みの準備会を作りました。高齢者は、芝刈りをしたり、背中に湿布薬を張ったり、荷物を動かすだけでも大変なんです。そんな高齢者の日常生活を、元気な高齢者や若者が有料ボランティアとして支える仕組みを立ち上げようとして進めています。

田村 ストリートフェスなので場所の確保が大変。市民を巻き込んだイベントにしたいと思ってます。民謡でも盆踊りでもいい。既存のイベントがあるので、それとの調整や場所の確保には、行政の応援も必要だと思っています。

松崎 イベント実施に向けて進めていくことで、つながりをつくるチャンスが広がると思う。自分のジャンルだけで考えると尻すぼみになるので、コラボレーションが大事。発表の場がなく一歩踏み出せないままの人がいっぱいいるが、活動に巻き込んでいけたら。音楽フェスへの参加を直球で高校のダンスの部活などに打診するとなかなか難しいが、福祉なりがん啓発などのストーリー性、意味付けすることによって一緒に出来る可能性が膨らんでくると思います。私自身のイベントに障がい者を招いてみたが、一見関連しないように見えるものも一緒にやってみることで良い化学反応を起こすことができました。輪を広げるきっかけにはいいと思う。

小河原 作戦会議に参加して色々な人と議論し、町田ってどういう街なんだろうって改めて考えさせられました。町田は外に出なくてもなんでもできちゃう。田舎も都会もあって、ごちゃごちゃにあって、伝えにくいけど、何でもある多様性がある。それをキーワードにしました。音楽をイベントメインの吸引力にし、ダンスやお笑いもあり、ストリートを使って表現できて、フリーで街と人が一体になって多様性のあるイベントができれば町田らしいかなと。雑多な感じを逆手に取りました。「Buzz」ってざわつかせるという意味。町田の雑多な感じを逆手に取って、街をざわつかせるイベントにしたいと思ってます。○ごと大作戦を使って認知をしてもらって、時間をかけて大きくしたい。イベントが認知されれ人が集まることで、新たなコミュニティーができるプラットフォームになればいいなと。ゆくゆくは本来つながらない人がつながっていく場所ができればと思っています。

平田 1回目の目標はありますか?

小河原 さくっとやっちゃうか、ある程度の規模でやるか、2つの考え方がある。参加者も募らないといけないし、関わる人も多くなるし、時間も信頼も必要なので、もう少しかかるかなと思います。無料でやれればどこでもいいかなと。

小木曽 町田では、車いすのボッチャの選手がいて、関東大会にも出ています。リオでは東京都の選手がメダルを取っています。ボッチャは誰でもできるスポーツなので、障がい者施設で地域の人に来ていただいて、ボッチャのイベントをしています。防災の観点でも、障がい者や高齢者は災害弱者なので、普段から交流があれば一緒に避難できると思い、そのきっかけとしてもボッチャのイベントを開いてきて、高齢者や子供たちが来てくれるようになってきました。有事の時に「あの人がいないよね」と気がついてくれるような関係をつくりたい。さらに2020年のオリンピックに出る選手が出れば盛り上がると思うんです。

野戸 第2回の夜祭りは住宅街で分散方式で開いたのですが、次は大地沢青少年センターでやらせてほしいと考えて、エントリーしました。コンテンツも、大地沢に伝わっていた雨乞い踊りが廃れて、継承されていないので、新たに作ってしまおうと、「雨乞い踊りコンテスト」を開くことにしました。ほかに、竹炭つくり、ポニーの乗馬体験も考えています。前回は規模が大きくなってお行儀が悪い人もいたので、今回はアウトドアでのマナーに力を入れたい。ドローンやマウンテンバイク、キャンピングカーなどもマナーを守った楽しみ方をアピールしたいです。障がい者の方にも楽しめるようなコンテンツを入れていければいいですね。

戸田 大地沢は公共交通の便があまりよくないが、アクセスをどうするんですか。

野戸 車の方が中心になってしまいますが、できれば駅からの送迎バスを何とかしたいと考えています。青少年センターのマイクロバスが使えないか、など交渉をしていきたい。

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